建物内を自分で移動するロボットのバトラー

2016/12/19

若いデンマークの企業Mobile Industrial Robots (MiR) は、あらゆる点においてスムーズに動作する輸送用モバイルロボットMiR100を2015年にドイツ市場に投入しました。ロボットには、セーフティレーザスキャナS300、3Dカメラおよび超音波が組み込まれているため、人物または障害物を見つけ次第、自動的にこれを回避することができます。        

docking_stationMiR100: ドッキングステーションの小型4輪輸送車       

 

MiR100は、ユーザにとって使いやすい内部輸送および物流ソリューションの自動化向けの効率的な移動型ロボットです。このロボットは、作業プロセスを最適化して作業員資源に余裕をもたらすことから、生産性の向上とコスト削減につながります。その技術により、走行エリアや周辺の自動スキャンや建物の3D図面のインポートが可能になりました。    

 

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タブレットコンピュータ、携帯電話またはPCを使用してMiR100を制御することができます。

 

この小型4輪輸送車は、建物内で100キロの荷物を搬送するか、または300キロの荷物をけん引することができます。このロボットは、内蔵ウェブサーバを介して迅速にプログラミングできます。スマートフォンから遠隔操作することにより新たな地形を探索し、クリックするだけでスマートフォンに地図を作成できます。操作が簡単なMiR100は、タブレットコンピュータ、携帯電話またはPCを使用して制御することができます。内蔵コンピュータが周辺の地図を作成し、センサがMiR100の現在地を連続的に読み込みます。障害物を検知すると、ロボットは自動的に回避または停止します。これは、2台のスキャナと1台の3Dビジョンセンサによって実現されます。    

 

S300 コンパクトなセーフティレーザスキャナS300

 

SICKのコンパクトなセーフティレーザスキャナS300のスキャナのスキャン角度は270°であるため、全周囲を完全に監視することができます。特に小型移動ロボットでは、フレキシブルに設定可能な防護フィールドが必要とされます。S300の自由に設定可能な16の防護フィールドにより、様々な走行状況や環境に合わせて柔軟に設定できます。移動ロボット技術におけるもう一つの要件は、センサができる限りコンパクトで堅牢に設計されているということです。加えて、コンポーネントのエネルギー消費量も重要となります。ここでもS300は、代表的な消費電力がわずか6ワットという効率的設計により、適切な技術的条件を備えており、要件を満たすための重要な構成要素となっています。EFIインタフェースを使用することにより、ゲートウェイ経由でセーフティレーザスキャナS300を様々なネットワークに統合し、SICKの安全なデバイス通信を実現することができます。このデバイス通信には、ロボット同士の通信だけでなく、ロボットとネットワーク接続された生産システムの他のコンポーネントとの通信も含まれます。   Mobile Industrial Robotsの移動型ロボットMiR100は、ロジスティクス、生産および医療分野での使用向けに開発されました。病院や研究所、郵便物の配送センタで、荷物を引きずったり引っ張ったりして長距離を移動するこのロボットは、人物や障害物を察知しては自然体で対応し、常に礼儀正しい態度を示すことから、すでに人気のある同僚となっています。ロボットが人物や障害物を察知すると、ブレーキをかけるか回避して対応します。