ロジスティクス企業は、荷物をより速く、より確実に配送するという絶え間ない要求にさらされています。顧客のニーズを満たしながら、同時に優れたパフォーマンスを提供するため、DB Schenker社は、ノルウェーの5つの拠点を近代化することを決めました。それには、読取り速度とスループットを向上させ、時間のかかる手作業のステップを削減する、新しいDWSシステム（寸法/重量/スキャンシステム)の導入も含まれます。その課題は、信頼性が高く、コスト効率に優れ、各拠点ごとに異なる要件を満たすセンサソリューションを見つけることでした。SICKはHanter Ingenjörsteknik社と共に、必要なソリューションを提供することに成功しました。
DB Schenker社は、世界130ヶ国以上に1,850以上の拠点、そして約72,700人の従業員を擁する、世界有数の物流サービスプロバイダーです。グローバルな物流会社として、陸・海・空の輸送を扱い、包括的なロジスティクスとサプライチェーン管理ソリューションをワンソースで提供しています。
Hanter Ingenjörsteknik AB社は、スウェーデンのGånghesterに拠点を置く、空気圧ホースシステムおよびコンベア技術用ソリューションの世界的なサプライヤーです。長年にわたりDB Schenker社のインテグレーターとして、SICKのセンサを使用したコンベアシステムやその他のソリューションを提供してきました。
DB Schenker社では、誤って申告された貨物を処理するため、各物流ターミナルでDWSシステムを使用しています。システムは、荷物の重量と寸法の他にも、配達場所についての仕分け情報や、誤って申告された荷物の再計算に必要な重要なデータも提供します。DB Schenker社がDWSシステムを統一させ、信頼性と精度を向上させるよう、Hanter社に依頼したとき、SICKと協力する利点がソリューションの品質および顧客サービスの点において強調されました。こうしてDB Schenker社は、識別・寸法測定タスクのアップグレードをSICK社に任せることにしました。
ノルウェーの5つの拠点に設置されたDWSシステムのアップグレードの一環として、各システムには、上部、前面、側面からバーコードをキャプチャする最新世代 Lector85xマトリックスカメラが導入されました。各システムには2つのレーザ測定ヘッドと1つのダイナミックスケールでアップグレードされており、それぞれが法定計量認定されているため、無申告分の収益を回収するために使用することができます。
新しいDWSシステムの「S（スキャン）」の部分を担う、新しいLector85xマトリックスカメラは、パッケージ識別用のあらゆるサイズとタイプの1Dおよび2Dバーコードで、高い読取り率を実現します。カメラの視野が広いため、少ないカメラ台数でアプリケーションを解決することができ、コスト効率の高い結果が得られます。DB Schenker社とHanter社は、このシステムの性能と設置面積の小さに驚くばかりでした。
新しいカメラの高い読取り率により、DB Schenker社では手作業がほぼ不要となりました。校正された測定と計量により、無申告の荷物を検出することができます。また、SICKの経験豊富なサービス技術者が提供する信頼性の高いアフターサポートは、高い計画安全性を実現します。Hanter社では、他のサプライヤーと比較してSICKの柔軟性が高いことを特に高く評価しています。
拠点によって容量や供給電圧に関する要件が異なっていたにもかかわらず、SICKはすべての要件を満たすソリューションを開発することに成功しました。SICKのアプローチは、ノルウェーの5つの拠点すべてに同じシステム仕様を提供することで、交換部品の入手を容易にし、またDWSシステムのメンテナンスとサービスに関するメンテナンス要員の訓練も顧客にとって容易にするというものでした。
このプロジェクトは、SICKとHanter社との長年にわたる関係を基盤としています。両社は長年にわたり、高品質のセンサソリューションを活用して、Hanter社が提供する仕分けシステムを継続的に改善するため、緊密に協力し合ってきました。
こうして築かれた信頼関係から、Hanter社がSICKをDB Schenker社との直接協議に招くことになりました。これによりSICKは、将来的な協力のための緊密な関係を築くことに成功しました。DB Schenker社は、パートナーとなったSICKの専門知識、プリセールスとアフターセールスの両方における迅速かつ信頼できる対応、および「One System Fits All（1つのシステムですべてに対応）」のアプローチから、多くのメリットを得るようになりました。
「Hanter社やDB Schenker社のような強力なパートナーとともに取り組むこのプロジェクトが、数多くのサクセスストーリーのひとつになることを願っています。」と、スウェーデンのSICKでプロジェクト管理およびService Factory & Logistic Automationを担当する、セバスチャン・ラング氏は述べます。
