SICKは、ショートレンジの超小型距離センサ「OD200」を発表しました。このセンサは、光沢のある面や黒い面、凹凸のある面でも安定して測定できるのが特長です。新開発の高分解能の受光ラインと最適化された光学系により、測定の安定性・信頼性・再現性が大きく向上しました。精度が求められる現場でも高い生産性を実現できます。すぐに使える「プラグアンドプレイ」に対応、接続も簡単です。一般的な接続方法で、スムーズに高精度な測定が可能です。また、測定データに加えてインラインでの測定性能最適化とセンサの状態や性能をリアルタイムで監視するためのデータも提供します。自動車、消費財、エレクトロニクス、機械・プラント分野など、さまざまな産業の幅広い用途に利用できます。
OD200は、従来のセンサよりも大幅に性能が向上しSICKの変位センサのポートフォリオと既存製品OD Miniの用途を広げます。
光沢のある表面、黒色、および凹凸のある表面における測定を解決
製造や組立、品質管理の現場では、炭素繊維、ダイカスト、細かいテクスチャ加工を施した金属など、反射しやすい・不規則・複雑な表面の測定が課題になります。特に、暗い場所や小さな部品では、測定エラーやデータの欠落が起こりやすくなります。OD200は、こうした難しい条件でも正確な測定を実現します。
どんな素材や環境でも安定した測定結果
新開発の三角測量方式と高性能なアルゴリズムにより安定して正確な測定が可能です。最大3kHzの高速処理に対応し、2025年7月には25〜160mmの測定範囲に応じた複数の機種がリリース予定です。高解像度の受光部と改良された光学設計により、反射の少ない表面でもしっかり検出できます。レーザースポットの形状と均一性、外乱光への強さも最適化され、光沢のある物体や反射率の低い物体、テクスチャが施された不均質な表面、または環境光の条件が難しい場合でも信頼性の高い測定とスイッチング出力が可能です。従来のセンサと比べて誤測定や信号の欠落が大幅に減り、ダウンタイムや調整とメンテナンスの手間も少なくなるので生産性の向上につながります。
設置、設定、接続が簡単:プラグアンドプレイ対応
OD200は、業界標準に沿った設計で、簡単に設置・初期設定ができます。超小型の筐体なので狭い場所にも取り付け可能です。あらかじめ設定されたプリセットやアルゴリズム、メニュー構造の直感的な操作画面により、センサのセットアップがスムーズに行えます。パラメータ設定が不要なプラグアンドプレイに対応しており、作業時間を短縮できます。接続は、IO-Link、アナログ出力(電流・電圧)、スイッチングI/Oなど主要なインターフェースに対応、自動化システムやインダストリ4.0環境にも柔軟に対応できます。アクセスしにくい場所に設置しても、IO-Linkでセンサの状態を遠隔で確認・操作できます。
インライン最適化と状態監視
距離データだけでなく露光時間や信号の強さなどの動作データも提供します。これらの情報は、センサの性能をインラインで最適化したり、状態監視に活用できます。
SICKについて:
SICKは、産業用途におけるセンサベースのアプリケーション向けにソリューションを提供する世界有数のソリューションプロバイダーです。1946年エルヴィン・ジック工学博士によって設立され、フライブルグ近郊のヴァルトキルヒを本拠地とする弊社は、技術と市場をリードする企業として認められており、63の子会社、関連会社および代理店を世界中に展開しています。SICKの従業員数は世界中で10,000人以上に上り、2024年会計年度の連結売上高は21億ユーロに到達しています。SICKについての追加情報は、インターネットでこちらからご覧になれます: www.sick.com。